LWIMとは?

ロストワックス精密樹脂成形法(LWIM)は,従来金属の精密鋳造品の製造に用いられているロストワックス法のプロセスを熱可塑性樹脂の精密成形に応用した,全く新しい樹脂成形法です。ロストワックス鋳造品と類似の水熱装置による加水分解反応を利用して中子除去(脱ロウ)を行うため,複雑な形状の一体成形,アンダーカット形状の賦形,偏肉中空成形等が可能で,形状的弱点の少ない機能優先の設計ができると共に,組み立てコストの削減はもちろん,構造的信頼性の大幅な向上が期待できます。


下のモデルはLWIMの工程と造形能力を分かり易く示すものです。

中子を作ります

中子の成形

中空部の空間の形を中子として成形します。

外殻樹脂でくるみます

外殻樹脂インサート成形

中子を製品になる外殻樹脂の金型にセットし,外殻成形します。

中子を除去して製品完成

中子除去後-製品完成

加水分解式中子除去により中子を抜き,製品の完成です。内側に文字が掘ってあるのがわかりますか?


上の事例では外殻樹脂にポリカーボネートを使っています。ポリカーボネートは加水分解性のため,LWIMの除去工程に合わないと思われますが,除去工程を最適化することで物性の低下を最低限に抑え,透明度も保つことが出来ます。その他,LWIMでは様々な外殻樹脂で継ぎ目無し一体成形が可能です。


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