コストとVEへの影響要因

コストとVEにはどのような要因が影響しますか?
LWIMによってVEを成立させる時には,考えなければならない様々な要因があります。鋳物vs樹脂など比較の対象となる材料は勿論,元々分割されていた部品の場合には組み立てコストがあり,さらに形状も千差万別であるため,一概に従来の材料・製法と定量的なコスト比較をすることは困難であることがわかるでしょう。
 最も重要な事は,LWIMは継ぎ目無し一体化工法である故,"必ず機能の向上を伴う”ということです。従って,そのコストは次のようなVE(Value Engineering)的手法の中で評価されるべきです。
VE提案の式
 この式におけるFUNCTIONの数値化は一般に難しいと思われますが,概念的にはVALUEは最低1以上で,より大きい程有効となります。そして,実際のコストが従来工法と比較しても妥当なレベルにあることも重要となります。
 例えば,信頼性を確保するために継ぎ目無しの一体化が不可欠であり,かつ軽量化などの観点から樹脂化も必要な場合,VALUEは大きな値となり,LWIMの効用が得られます。 一方で,溶着など複数部品の組み立てによる一体化工法でも十分に信頼性が確保でき,かつ効率良い量産システムが構築できる部品の場合,VALUE値はおそらく1を下回り,LWIMを活用するメリットは生まれません。
 LWIMの実用化にあたっては,このような観点から各部品毎に充分な協議を行い,まず初めにLWIMの効用があるか否か?の判断を行うべきです。有効であると判断した場合,我々は引き続き最適な中子・外殻材料とプロセスを提案し,コスト試算を行います。この手順によってVEを構成させるシステムとなっています。また,アンダーカットとなる製品内側の面の仕上がり,必要な仕様を満たしながら,中子の量を極力減らすような金型設計も行っています。

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